コラム

モノだけじゃない実家のかたづけ

2024/02/18

私も直面している実家問題ですが、実家の片付けは自分も家族も元気なうちに。モノがかたづくだけでなく「将来に対する漠然とした不安」のひとつが解消されると考えています。

ありがたいことに父も母も健在ではありますが、やはり記憶力や体力が落ちてきています。
数年前の夏のある日、母から「お父さんが熱中症になってグダグダになっちゃったので病院に付き添ってほしい」というメッセージが届きました。近くに住んでいるとはいえ、私にはお願いをしたことがなかった母もさすがに限界を感じたのでしょう。数か月に1回実家には戻っていましたが、元気なモノだと勝手に思い込んでいた私はヨロヨロな父の姿に衝撃を受けました。

実家はすき間だらけの古い木造です。父のいる部屋はが風の通らない部屋で、しかもエアコンが壊れていました。幸い、話を受けた期間は自宅作業の続く期間だったため、週に何回かは実家で作業をすることにして病院付き添いが続きました。秋にはずいぶん体調も良くなり、週末の病院付き添いのみでよくなりましたが、今後の夏には注意が必要になってきます。エアコンも新しく買い替えることになりました。

実家を出て数十年。今まで数えるほどしか顔を出していなかったので、いろいろなことがわかってきました。父母がひとつ屋根の下で一日中暮らしていると、視野が狭くなります。母が家事全般を請け負って父は何もせずという状態は母も積年の鬱憤もたまります。気に入らないところばかり目に入り、時には相手を傷つけるようなキツい言葉もでてきてしまいます。そこで、マイルドに薄めるのが私の現在の役目だと感じております。

年齢を重ねてくるとモノだけでなくお金・家や土地・お墓の問題などなど、次の世代にどう譲っていくか、どのように手放していくかもまた、整理のひとつです。

自分もすべてクリアになっているわけではありませんが、少しずつでも進めています。あれもこれもと心配になってズルズルと年月を伸ばしていくよりも、今できることを少しずつ片付けていくことで、将来への心配が軽減されることも経験しています。

実家の片付け問題は、これからも発信していくつもりです。

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