コラム

子どもが片付けてくれないとき

2019/07/26

私が子どもの頃、毎日のように片付けなさいと叱られていました。叱られると渋々やり始めても、違うことに目が向いて…また叱られるという悪循環です。

子どもが出したものを戻さない。子どもが片付けてくれない。必ず出てくる問題です。子どもは 親が思うほど 「やらなきゃいけない」と思っていないでしょう。でも、それはなぜでしょうか。

 

お子さんに「かたづけしたらどんないいことがある?」「かたづけしなかったらどうなると思う?」「どうなったらかたづけられそう?」と聞いたことはありますか?

 

かたづけは「おなかすいた」「ねむい」などの本能の部分とは違います。また「ゲームしたい」「テレビ見たい」などの欲求とも異なります。どちらかといえば、歯みがきや手洗い、うがいのように「やらなきゃいけない」カテゴリに入っているのではないでしょうか。ということは、親子間でやり方を教えたり、目的や方法を一緒に考えていくことも必要なことだと思います。しかし、親御さんが一方的に「やりなさい!」と叱ることが多いのも、また現実です。

 

ゲームは魅力がありますね。それは違う世界にいざなってくれるからなのでしょう。力が強くない自分でも、ゲームの中では力持ちになれたりヒーローになれたり。カラフルで派手で自分が主人公になれます。また、コンプリートすることで気持ちよさや成功体験も味わえます。

 

片付けはおわりもなく、ヒーローにもなれません。また歯みがきしないと虫歯になり、手洗いうがいを怠ると風邪をひきにくくなる、といった身体的なマイナス面もそれほど見えてきません。 地味で地道。つまらないものに見えるのも仕方がありません。

 

親子でかたづけのいいところを話し合ってみませんか?そして、片付けできたら継続的にほめましょう。かたづけはほめてもらえないことが多いです。最初のうちはできたことをほめてくれますが、それが当たり前になると言ってくれなくなります。地道な作業なだけに、子どもはあっという間にテンションが下がります。

 

「おかあさん、○○がみつからなーい!」といってガサガサごそごそ10分探す。お母さんもお子さんもイライラ。でもかたづけができてすぐに見つかっていたら、その10分をゲームの時間に充てられる、かもしれませんね。おかあさんもイライラしないですし。

 

親御さんも根気のいる、地味で地道な作業です。おいしい実のなるところほど、土を耕していますね。それは手を出すのではなく、背中を押すお手伝い。肥料や水をやりすぎるといい実はなりません。上手に誘導してあげてくださいね。

 

ではでは。

トトノエトトノウでした。

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