コラム

便利な収納グッズに走るその前に。

2017/05/18

「便利な収納グッズを教えてください」「クローゼットにぴったりの収納はどんなものがありますか?」と、よく質問されます。便利なグッズが世の中にあふれており、それを選んでよいかわかりませんね。以前は、あんなものこんなもの、と教えておりました。しかし最近は「お部屋の中がどうなっているか、広さや使い方によってかなり違うので、今すぐにコレ!とはいえないんです」とお伝えしております。
 
例えば、収納グッズは「白だと統一感がでます」とよく言います。確かに見た目も清潔で、他のインテリアを邪魔しないのが利点です。でも逆を返すと、お年寄りにとっては見づらかったり、お子様には自分のモノであるかの判別がつかなかったり…。また、引き出しの収納グッズをおすすめしても、見渡してすぐ取り出せるのがよい人にとっては決して使いやすいものではありません。その場合は棚だけのほうがよかったり、バスケットを利用するほうがよい場合もあるのです。
 

収納は「手段」整理は「目的」

収納は視覚的に情報が入ってくるものがほとんどです。どこに何があるか?の見える化は必要になります。特に日常使っているモノは家族のみんながわかる場所にあったほうがラクです。上手に収納する術ももちろんありますが、それよりも「どこにあるか」の方が大事です。狭い場所を利用するためのグッズは必要な場合もありますが、収納はあくまでお部屋をきれいに保ったり、見やすくするための「手段」でしかないのです。
 
本当に大切なのは「なぜこの部屋をきれいにしたいか」「この部屋をどうしたいか」ということ。いわゆる「目的」ですね。なにも考えなくてもキレイにできる人は「この部屋をきれいに保ちたい」「人がすぐに来ても問題ないように」「家族が心地よく住める環境づくりに」などなど、無意識に目的をお持ちです。「部屋はキレイではないけど、おばあちゃんの形見だけはあの場所にある」「他のモノはホコリをかぶっているけど、趣味の自転車はピッカピカ」という人は周りにいるかもしれませんね。自分の関心の高いモノは、大切にしたり意識を高くしているということの現れです。
 
お部屋の中全てに関心を持つことはなかなかできません。日々の片づけでも構いませんし、大掃除をするときでもよいでしょう。さまざまなモノを片づける時は、ぜひ「目的意識」を持ってください。「本を取りやすくしてみよう」「台所を使いやすくするにはどう片づければいいかな」「衣替えでこの冬に袖を通さなかった服は処分しよう」などなど。ほんのちょっと目的を持つだけでも、ずいぶん変わります。そして「どこにあるかわかりやすくしたい」「手が届かないので便利な商品がほしい」と感じたら、ぜひ収納グッズを使ってみてください。
 
ではでは。トトノエトトノウでした。

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