コラム

父のトトノエ方法を覗いてみた。

2016/06/24

私の両親はどちらも活動的。すでに後期高齢者という部類に入りますが、元気に過ごしているのは、本当にありがたいことです。仲が悪いわけではないですが、基本的に行動はバラバラです。

 

母はこの春にインドネシアの友人(といっても私よりずっと年下のおともだち)のところまで行き、インドネシアの田舎でココナッツオイルを絞ってきたツワモノ。いまでもインドネシアから「あれがほしい」と言われると、せっせと作ってあげちゃう人です。

 

父は「いろんなことに億劫になってきた」とはいうものの、カラオケやら水墨画やらリズム体操やら、サークル活動をコンスタントにこなしているようです。なんだか忙しそうです。

 

20年以上前に実家から出た私にとっては、父は仕事人間のイメージしかありませんでした。夜中に帰ってきたらクルマの運転席で酔っ払って寝てたとか(今では完全にアウトですね…)出張から帰ってくると必ず赤福を買ってくるとか。
余談ですが、西日本ならどこへ出張してもおみやげは赤福だったので、赤福が三重名物だと知ったのは大人になってからです。

 

父が片付けをしている姿は、もちろん見たことがありませんでした。靴下をリビングへ脱ぎっぱなしにして母に怒られているようなイメージしかありません。穴の開いた靴下を母に勝手に捨てられても、こっそり拾ってまた履いてしまう「捨てられない性格」でした。

 

あれ?と感じたのは数年前。私が整理収納アドバイザーの資格を取ってからです。
じぶんの携帯料金の明細表をきれいにファイリングしていることに気づきました。改めて父の机を見渡すと、モノが多くて雑然とはしているものの整頓はされています。捨てられない性格というのは変わりませんが、少し見方が変わりました。

 

実家へ帰った時の事。父の部屋にカレンダーが三か所あります。その三か所すべてに同じ予定が入ってます。
「忘れないように書いてるんだ。もう手帳も持ち歩かないし。」
ちゃんとしているな、とうちゃん…。

 

一つのファイルが置いてありました。「用事とかを忘れないように、これにすべてファイルしてるんだ。何でもかんでも入れちゃうからよくないんだけどなー」と私としゃべりながら、ファイルの中の不必要な用紙はどんどん抜いています。
えーー!整理してるー!父ってこんなひとなんだっけ???

 

父は、ワタシがかたづけの仕事をしていることをあまりよくわかっていません。整理収納の方法を伝えたことはないのですが、父なりに工夫しているのだなと感じました。そうは言うものの、モノはまだたくさんあります。少しだけ背中を押したくなりましたが、また次のサークルへと出かけていきました。
「億劫になってきた」が進まないうちに、整理の方法をすこしでも伝えられたら…と思った実家での出来事でした。

関連記事